お知らせ

一週間前、3歳児のEくんが困った顔をして事務室に来ました。その手には、毛糸で作った鳥が握られていました。

「園長先生、治してください」とEくん。

手渡された鳥を見ると、翼がもげそうになっていました。うまく編めていないところがあったようで、ほどけてきているのです。「あぁ…、これは入院が必要です」と言って、私はその鳥を預かりました。

 

ほどけているところを編み直し、そこに包帯を巻いて、無事 手術は終わりました。

そして、「手術は成功しました。お大事に」と、Eくんのもとに鳥を帰してあげました。

 

今日、Eくんがうれしそうに、毛糸の鳥を連れて事務室に来ました。

「パーちゃん、治った!」と翼を見せてくれました。鳥の名は「パーちゃん」というようです。聞けば先ほど、包帯を取ったとのこと。

「やっと飛べるようになったんやで」と言って、パーちゃんをパタパタと 羽ばたかせてくれました。

Eくんはこの一週間、パーちゃんをパタパタさせずに、けがが治るように そっとしておいたのです。

一生懸命作ったパーちゃんを、本当に大事に思っているのだなと感じました。

うれしそうなEくん。パーちゃんも、とても幸せそうに見えました。

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