お知らせ

おやつの後、1歳児クラスは園庭で遊びます。
今日は靴も履かず、園庭に出る靴箱の前で泣くじゃくる一人の女の子がいました。
「どうしたの?」と私が声をかけても泣くばかりで答えは返ってきません。
担任になぜ泣いているかを尋ねると、おやつを気に入ってもっと食べたくて泣いているとのこと。
そうか、そんなに気に入ったのね、おいしかったね、と伝えても涙は止まりません。

そこへ、同じ1歳児クラスの男の子が来て隣にしゃがみこみ、「あー」「ん、ん、」と小声でささやいています。
泣いている子の顔を覗き込み、ずれた帽子を直そうと手を伸ばし、よしよしと頭をなでて、また顔を覗いて「ん、ん、」とささやいています。

1歳児なので大人のような会話はまだできないけれど、だからこそ「わかるよ」とでも言うように傍にいて、喃語で語りかけたり、頭をなでたりして、自分のできる限りのことをする。

涙は止まらなかったけど、どんなにうれしかったことだろうと思います。

子どもたちの尊い姿に、じーんと胸が熱くなりました。

ただその時の思いに共感する事、傍にいることこそが、その子の嬉しい事だろうなと、そんな保育者でありたいなと、子どもの姿から改めて思います。

社会福祉法人任天会
日野の森こども園
園長 佐藤育恵

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